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「まっそんなあいつを心配する先生なんかいなくてな…ビックリだ」
「ケガさせてしまいましたし…」
ケガ?
「あれ…喧嘩でケガしたと言ってましたが?」
はい?
「違うのか?」
「実は…」
話してない?何故?
「下がうるさいな…」
誰か来てるのか?
「ん…」
コツン
「ん?窓から…」
シャッ
「ニィ…」
「…」
へーよく分かったな
「くっ」
ガタン
「はあはあ…」
ガラッ
「葵?」
「わりぃ…ちょっと出る…⁉」
西崎…
「五瀬…」
「先生来てたんすか…理事長に命令されたんすか?全くあのババア」
ゴツッ
「口を慎みなさい‼先生は葵を心配して」
「平気っすよ…じゃっ…用事があるんで」
用事?
「待て…五瀬」
「ほっときましょ先生…今は、待つしか出来ないんだ。」
違う…用事って…まさか
「失礼します。」
「ちょっ‼何あれ?」
「何か面白い先生じゃねーか…西崎健人か」
央巳さん…?
「はあはあ…くそどこ行った?」
あの足じゃ…歩くのがやっとだろ…腕だって…
「…」
そうだ…学校を出れば普通の人間だ…結局仕事だから…俺は担任だから…そんな逃げ道を作り…有り得ないと決めつけて…ちゃんと考えてなかった。あの涙が…さっきのそっぽ向いたあいつの顔が…苦しい…
「ぐあー」
「五瀬‼」
くっ…俺は守られる方じゃない…守る方だ‼
「死ね死ね‼」
「許せねーんだよ…このやろっ」
ドン
「うわー」
「痛いか?足痛いのか?」
グリグリ
「ふっぐっ…」
「なら…二度と立てなくしてやるよ」
行くぜ…
「踏みつぶしてやらー」
くっくそー
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