grave

4/7
前へ
/47ページ
次へ
  医「この部分が、そうです…。」 先生が指差したそこは、確かに血管が膨らんでいるように見えた。 医「血管が、瘤状に膨らんでいるのが分かりますか?」 YH「えぇ…」 医「今はまだ、他に異常は見られませんが、悪化すると、血管が破裂する恐れもあります。」 YH「破裂…?」 大動脈が破裂なんてしたら…! そんな…! 医「今すぐに、という訳ではありません。ですが、見てお分かりの通り、瘤は4㎝近くあり、決して小さいとは言えません。今後の為にも、手術をなさった方がいいかと。」 マ「手術…。」 医「お仕事の事は伺っています。ですが、先程も言った通りこれは命に関わる問題ですので…よく、お考え下さい。」 YH「…もし、手術を受けなかった場合は…?」 医「…投薬による治療になるでしょう。しかし、激しい運動…ダンスをなさっているキムさんの血管がいつまで持つか…と、言った感じでしょう。」 YH「そんな…」 マ「手術をすれば、よくなるんですよね?」 医「詳しい術法は、決まってからお話しますが、もちろん最善を尽くします。」 YH「…分かりました。」 それから、俺は覚束ない足取りで会議室を出た。 何処を通ってHCUに戻ったのかも覚えてないくらい、俺の頭は混乱していた。 ジェジュンが病気…? 手術…? 命に関わるって… 何で…! マ「ユノ!」 YH「っ!」 マ「動揺する気持ちも分かるが、お前がしっかりしないでどうする。」 YH「…はい。」 マ「みんなには、明日の朝、話そう。」 YH「俺から、言います。」 マ「…そうだな。それがいい。」 2人だけで話すと、俺はまたHCUの中に入った。 YC「あ、戻ってきた。」 JJ「お帰り、ユノ。」 YH「あぁ…ただいま。」 CM「?」 JS「どうしたの?」 YH「いや、病院なのにお帰りって変だなぁって思って。」 YC「確かにー。」 JJ「いいじゃん、言いたかったから言っただけだよ。」 こんなに元気に笑ってるジェジュンが病気なんて… やっぱり俺には…  
/47ページ

最初のコメントを投稿しよう!

194人が本棚に入れています
本棚に追加