5人が本棚に入れています
本棚に追加
「『アリアス』」
殺風景な大地の中、ペットボトルを見つめながら肩を落とす少年がいた
短めの銀髪、中肉中背、髪と同じ澄んだ銀の瞳をした少年の左手には、複雑な魔方陣が書かれた本、右手には水の入ったペットボトルを持っていた
「ヴェインはセンスが無さすぎなのよ」
声のしたほうを向いて見ると、何もない空間から突如、少女が現れた
少女は腰まである桃色の髪、モデルのような体型、大きく丸い瞳をしていた
「うっせぇ。『魔導師』のリリアと違って俺は一般的なんだよ」
ヴェインと呼ばれた少年は少女に悪態をつく
「こんな初級魔術、一般人でも出来るわよ。貸してみなさい」
リリアと呼ばれた少女はヴェインからペットボトルを取り上げる
「『アリアス』」
リリアがそう呟くと、ペットボトルに入っている水は瞬時に凍った
最初のコメントを投稿しよう!