ほんとはね・・・

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あれ?あたし・・・何してるの? 思わず、足に掴み付いていた自分に気づいて驚いた。 何してるの?これって何? 「一緒に行く?」 ユチョンは一瞬戸惑ってたけど、私の手を取って笑ってくれた・・・ ”人は人を完全に理解なんて出来ない” 「大丈夫。ごめん、待ってる」 「そう?じゃリクエストは?」 「え?あ、あぁ・・・おかゆがいいな」 「わかった。おかゆね」 ユチョンは手を振って出て行った。 彼の出て行ったドアを見つめ、泣きたくなるのはなぜ? 本当に彼は戻ってくるの? 期待しちゃいけないんじゃないの? ただ、寂しいを彼に押し付けて・・・迷惑なだけじゃない? 何やってるのよ。 あたしの寂しさはあたしが胸にしまわなきゃいけない。 いつものように。 胸のずーっと、ずっと奥の奥。 気づく事も出来ない奥の方へ。 誰かに縋っても、理解なんて出来ないんだから・・・。 「ただいま!」 君は、どうして戻ってきたの?
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