し か ご
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その瞬間、真っ白なあたしは姿を消し、かわりに真っ黒なあたしが姿を現してしまった。 ぎゅう、とあたしを抱き締めていた彼の腕をほどき、手にとった彼の手を自分の胸に宛がわせる。 顔を真っ赤にして手を離そうとする彼。 崩れ落ちそうな彼の理性を、粉々に打ち砕くべく、あたしは彼の耳元で 「抱いて」 と呟いた。 彼の理性が音をたてて崩れ去ったと同時に、真っ黒なあたしが嬉しそうに笑う。
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