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午後の授業はあっという間に終わり、美阪が目を覚ました時にはもう、皆が帰り支度をしていた。
「………」
『美阪!』
ぼーっとしていると、後ろから騒がしい声が聞こえた。
「…舞かぁ」
『そこ!残念そうな顔しないっ!』
舞の後ろに、明もいた。
『図書館行くけど…。美阪も来るんだろ?』
「ああ、うんっ行く!舞は?」
『あたしはパス。彼氏とデートすることになったの~』
嬉しそうに目を細める舞。
最近、彼氏が出来たとかで騒いでいた。
「そっかぁ。じゃあ明、行こう?」
さっさと準備を済ませ、明に微笑む。
明は軽く頷き、三人は学校を後にした。
歩いてすぐの駅には舞の彼氏が待っていて、彼女とはそこで別れた。
駅を通り過ぎると、大きな市立図書館が見えて来た。
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