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夏希へ
夏希…まず伝えたいことが1つ…。
このメールに気付いてくれてありがとう…
俺、正直恥ずかしいから多分、メール送信できないと思う…
だから…未送信メールとして残しておくから!
もしこれを見つけたら本当に俺らは何かで繋がってるよな!
俺さ。今正直苦しいんだ。
夏希が病室に来たら、笑顔になって…
親が病室に来たら、笑顔になって…
一人になったら涙が出てきて…
たまに病気に腹がたって…
そんな俺が疲れた顔をしてるときは、いつも
「大丈夫?」って言って背中さすってくれてたよな。
本当にありがとう…。
俺…病気だって知ったとき、
なんで俺なの?
って気持ちしか無かったんだ…
だけどな。今は違う…
病気が俺を選んでくれて良かったって思ってるんだ…。
だって、もし、夏希が病気になったら俺がかわってやりたい。って絶対思うから。
だから俺で良かったよ。
ってか。
いま俺かなり良いこといったんじゃね!?
泣くなよな?!
あっ!
あと1つ言うことあった。
立ち止まっちゃだめだ…
夏希は多分、俺が死んだら、泣くと思う…
その場で立ち止まっちゃうと思う。
俺は夏希が好きだから。
好きだからこそ幸せになってほしい。
本当は俺が幸せにしたかった。
だけど無理そうだから、
ゆっくりでもいいから歩き出して、
愛する人を見つけろ。
その人に
「前、愛していた人がいた。ケド、アナタのほうが何倍も愛してる」って言えるやつに出会えよ? なっ?
これだけは忘れんなよ!!
夏希と同じ高校だったこと…
夏希と同じ気持ちになれたこと…
夏希と短い間だったけど付き合えたこと…
そして
未送信メールに気付いてくれたこと…
全部が本当に嬉しいんだ。
こんな優しくて温かい気持ちを教えてくれてありがとな。
天国でいつか…
またあおう。
愛してる。
聖夜
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