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水族館では今日もまた体感コーナーの海鼠や磯巾着に“気持ち悪い”を連呼する樺穂
その横で、優しく笑みを浮かべた納穂矢さんが見つめていたような気がして俺はハッとした
レンタカーを返してアパートに戻った俺達は、引越しの荷物を運ぶ運送屋と出くわした
荷物は203号室の納穂矢さんの部屋へと運ばれていった…
自室へ入ろうとして、俺はなんとなくあいつに眼をやると案の定!!
樺穂は部屋の前に立ち尽くしたまま、運び込まれる荷物を寂しそうに見つめていた
すると、203号室からチャラそうな感じの男が出て来た
「こんちはー、今日からここに住むことになりました大木彰太って言います」
そう言って奴は樺穂に近付いて来た
「きみ、ここに住んでるの?
高校生? 名前何って言うの?
俺、今年からこの近くの県立大に通うんだ仲良くしようね!」
な、なにーーーっ!!!
俺は慌てて樺穂を後ろから抱き締め、軽~くチャラ男を睨んでやった
それだけでチヤラ男は解ったらしく、申し訳なさそうに
「す、すいません」
そう言って自分の部屋へ戻って行った
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