出港

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 今日も白猫印の巨大な箱車が何処かへ旅立ちました。私はただただ手を降り、見送ります。  ふと、私の身体を通り抜けて、後ろにおられたのでしょう箱車が走り去りました。私は無償に悲しくなり、次の車の荷台に乗り込みます。  何故其の様な行動をとったのかは理解する事が叶いませんでしたが何やら呼ばれたような気がしてならなかったのです。  暗い箱の中はヒンヤリと冷たく、時折感じ得る揺れは心地の良いものでありました。
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