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私は首だけを外に通り抜けさせて外の様子を鑑みました。下には海面しかないようです。
どうやら私を乗せた箱は船に積まれたようです。此の際産まれ育ち、死に残った京都を離れて何処か遠くへ行くのも愉しいかも知れません。
数多の国々を回り、時には冒険を繰り広げる流離いの御出掛け幽霊、なんて他にいない、素敵な幽霊でしょう。
此の時私は舞い上がり、弾む胸の高鳴りを声に出していました。運転手さん騒がしくて済みませんでした。
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