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――『好きだよ』
このメールから始まった私達は
――『別れよう』
このメールで終わりました。
あっけなかった。
好きだった。ううん、今も好き。
だから別れたくなかったんだよ?
でも……嫌われたくはなかった。
ねえ…あの時
――『いいよ』
なんてやけくそになって
送らなければ良かった?
ずっと後悔してる。
だって私は君しか好きになれない。
君からのメールで
朝が始まり、一日が終わる。
“当たり前”の日常
今はそんなの“奇跡”にさえ
思える気がするよ。
まだ消せない
アドレス。保護メール。
一緒に撮った写メ……
消せちゃう人は凄いよ。
私は消せない。
でも逆に苦しくなる。
私はかっこよく
『幸せになってね。さよなら』
なーんて言えない。
駄目な女だな、私………
――『ずっと一緒』
――『大好き』
メールにもプリクラにも
書いてあるじゃん。
電話でも隣に居る時も
言ってくれたじゃん。
嘘だったの?
私どうすればいい?
ねえ……もう戻れないの?
メールを送りたいのに
震えてボタンが押せないんだ。
未練たらしい女って
しつこい女って
思われそうで怖いんだ。
嫌われたくないもん。
こんなに涙出るんだって程泣いたよ。
前は君が頭撫でてくれたのに…
全部全部君と重ねてしまう。
失って初めて気付くんだね。
君は隣に居て当たり前だった。
当たり前なんて本当は無いのに。
こんなに君は私の中で大きかったんだね。
付き合ってる時は
その大切さに気付けないで
ひどいことも言ったりした。
でもね
今更気付いても遅い……。
後悔の涙だけ。
喧嘩した時何度も
――『大嫌い』
って言ってしまった。
気を引きたかったのかな。
嫌いなはずないのに……
なに言ってたんだろう。
あの幸せな日々は夢だったの?
それならもう一度夢を見たい。
夢から覚めたくない。
悲しい時君の保護メール見て元気出していたのに。
今は君の保護メール見たら悲しいの。
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