私とリディル家

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「シャルティア!」 怒鳴り声が聞こえる ここから本宅は1kmも離れている 「今行きますわ」 聞こえないと思うけど一応返事を返す 私はリディル家の子であってリディル家の子ではない リディル家は由緒正しい貴族の家 私は道に捨てられていたどこの娘か分からない子 私が拾われたのはとても寒い吹雪の晩 道をふらふらと歩いている二歳の私をリディル伯爵の前奥様が拾ってくれた 前奥様には私と同い年の娘がいて、前奥様は私を同じくらいに可愛がってくれた 幸せだったのに 前奥様が亡くなってしまった いや…現奥様に殺められてしまった 現奥様は前奥様の従姉妹にあたる人 リディル伯爵は前奥様が亡くなった後前奥様の面影のある現奥様と結婚 現奥様には2人の連れ子がいて私より年上 結婚後、一年あまりでリディル伯爵は亡くなってしまった 「ミルフィーも早くしなさい!」 ミルフィー=リディルは前奥様の娘 私と同い年だ 同じく召使いをやっている さて、そろそろ行かないとお姉様と現奥様にミルフィーが八つ当たりされてしまう 召使い用のドレスを着けると長い髪を1つ纏めにして部屋を飛び出した .
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