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小さな一軒家。周りは森だらけ、そんな家に住んでいる僕。
清々しい朝の光を浴びて背伸びをする。そのあと、僕はポストを確認した。
依頼がこの頃来なくて、正直困っていた。
この前は、金持ちの貴族から依頼があった。メイド用のロボットを造れ、という内容だった。
世間では一応、有名な技師だ。だから、ほとんどの依頼が貴族からなのだ。
「今日もないか……」
落胆していると、頭上から声がした。
「カー カー」
「鴉(からす)……」
真っ黒な鴉が、僕の頭上を飛び回っている。そんな鴉から紙が一枚、落ちてきた。
その紙を僕が手に取ると、鴉は飛び去って行った。
紙を見ると文字が書かれていた。
『技師 ヒカル
ロボットを造れ
魔女 レイナ』
場所は一切書かれていなかったが、魔女レイナと聞けば、誰しもが住み処を知っている。
「魔女レイナか。しかたない、隣町のほうまで行かなければいけないな」
ため息をした後、すぐ家へと戻った。
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