6人が本棚に入れています
本棚に追加
「こんな不衛生な家でロボットを造るなんてことできません」
少女はキョトンとした。そしてキョロキョロと周りを見渡す。
そして僕の方に顔を向ける。
「どこが不衛生よ。綺麗なほうじゃない」
「はい? よく見てください。これ、埃が指につくほどですよ」
机についていた埃を、彼女に見せる。
「これが?」
「埃! 目に入りません!? これが不衛生なんです! だから掃除をお願いします」
彼女はため息ついた。わかってくれたのだろうか。
「だったら掃除、あんだがすればいいじゃない。ロボットを造る仕事はあんた。だったらロボットの為に掃除をする仕事もあんたでしょ」
彼女は僕に一枚、紙を渡した。
「ロボットを造り終わる期間はどれくらいかしら? その頃にまた帰ってくるわ。聞きたいことがあったらその紙に連絡ちょうだい」
そう言い残して家から去って行った。
「なんて身勝手な……」
僕は彼女の行動に呆れるばかりであった。
最初のコメントを投稿しよう!