第十三訓

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銀時「…」 銀時はゆっくりと目を開けた。 そこは天井も壁も床も全て真っ白な光景が広がっていた。 一瞬自分がどこにいるか分からなくなったが、すぐに病院であることに気付く。 (…そうか…確かあの時俺は気を失って…) だんだんと記憶が鮮明になってきた。 攘夷浪士たちが一般人と喧嘩をしていたこと。 その喧嘩を新八と神楽が止めようとしたこと。 油断もあったのか二人が浪士に殺られそうになったこと。 そして――ー… 二人を助けようとして自分もヘマをやってしまったと言うこと。 銀時「…っ…」 記憶が鮮明に思い出されたと同時に痛みも襲ってきた。 (そういえば撃たれてたんだっけな… よく死ななかったな…流石こいつの体と言うべきか…) 土『よぉ、目ェ覚めたか??』 そんなことを思っているとうめき声を聞き付けたのかベッドを区切っているカーテンを開けて土方が入ってくる。 土『相変わらず無茶しやがる。市民を助けようと浪士ども相手にするとはな…』 煙草を取り出し吸いながら一呼吸おく。
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