第十一訓

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夜、真選組屯所では慌ただしく隊士たちが動いていた。 最近の奇妙な同一人物事件が頻繁に起こるようになったからだった。 まだ何も害がないとはいえ、いつ何が起こるか分からないので見回りの数を増やしたのだった。 土『山崎、何か異常はあるか?』 山『今のところは何もありません。』 土『よしっ…引き続き見回りを続けろ。』 山『了解です。』 山崎は見回りへと戻っていった。 土『…』 (今の所は何の被害もねぇが…一体誰がこんなことをしてんだ?) 近『よぉトシ。どうだ、何か異変はあったか?』 土『いや…今のところはねぇ…』 近『そうか…。事件は起きないに越したことはないが… とりあえず、お前も適度に休むんだぞ?』 土『…分かってるよ…』 煙草の煙を吐きながら答える土方だった。 (何も起こらなきゃいいが…。) 何か嫌な空気を感じながら心の中で平和を願った…。
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