プロローグ

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しかし俺のそんな考えとは裏腹に、女の子はジャンプで俺の蹴りをかわした。 時が止まったかの様に思った。 風になびき揺れる黒い髪。 鼻が高く、パッチリと開いて少し切れ長な目。 走って来たからか汗をかいている。 その水滴の一粒までもがハッキリと見えた。 走馬灯 そんな風にも思った。 あっ走馬灯って本当にあるらしいよ。 極限状態な時とか、凄い集中してる時とか。 目の映像を映すコマ数が68くらいから300くらいになるんだって。 それに体がついていかなくて、映像だけが流れるんだって。 そんな事を思っていたら、突然動かなくなった自分の体が、急に軽くなって辺りを見たら。 さっきの女の子はいなくなっていた。    
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