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そこで、殺気が混じる視線をひしひしと感じてきたので、俺はソファーに座り直した。
咳払いを一つ。
「本題だよな、玲菜。そうそう」
「だーかーらー。本題ってなーに?」
首を傾げている玲花さんに対し、玲菜は単刀直入に切り出す。
「昨日、私に渡した指輪のこと」
「えー……あー……うん。その事、ね」
玲花さんは、罰が悪そうな表情を浮かべる。
「……また怒るの?」
「別にそういうわけじゃないわ。誰にもらったかを詳しく聞きたいの」
「うんうん」
頷く、俺。
そこで玲花さんは口元に指を添えて、
「うーん……」
と、唸り始めた。
「まさか覚えてないの?」
「かなり酔ってたしねー。しかも、その人黒いフードを被っててさ。顔なんか全く見えなかったんだよね」
「…………」
……黒いフード、か。
「……そんな不審者みたいな人から、よく平気な顔をして受け取ったわね」
「仕方ないじゃん!!凄く綺麗だなって思ったんだもん!!」
ぷりぷりと怒る玲花さん。
……どっちが母親なのか、わからなくなるな。
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