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「大丈夫? 祥」
桜沢先輩は、2年生を呆気なく追い払うと、心配そうに祥に問い掛けた。
「うん、大丈夫。ありがとう郷兄」
祥がにこっと笑った瞬間、桜沢先輩の顔が綻ぶ。
こんな顔、今まで見た事無い。
もう、桜沢先輩の顔から目が離せなかった。
桜沢先輩は、祥をお昼ご飯に誘っていた。
「行くー!! 比呂も一緒に行こう?」
え…。
「え、いいの?」
一瞬、聞き間違いかと思った。
「一緒行こうよ」
祥から腕を掴まれて、ホントの事だと認識する。
「うん」
精一杯微笑んだけど、心臓の音がうるさくて、きちんと笑えてるのかが心配だった。
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