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「おい、おまえ。桜沢郷吾先輩とどういう関係だ?」 僕と祥が向かい合ってるその間に、誰かが手をついて来た。 せっかくの楽しい気分が台なし。 「あなたに関係あるんですか?」 あ、言い返しちゃった。 多分この人2年生だと思うけど。 祥からは、いかにも不機嫌なオーラが出ていた。 「んだとっ――!?」 2年生が祥に手を出そうとした瞬間、誰かがその腕を掴んだ。 僕は、思わず出そうとした手を引っ込めようとして、身動きが取れなくなった。 「そこまで。ここ、教室だから」 目の前にいたのが、紛れも無い、桜沢先輩その人だったから。
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