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歩いて数分で着いた奨は心底期待外れだ…と思った
理由は簡単、目の前の体育館の大きさと無駄に金かけてますって雰囲気がバンバン出ているためだ
その期待外れに追い討ちをかける様に周りの生徒は先程の“ワイワイした雰囲気”から“僕出来ますっぽい雰囲気”で余計に期待外れ
「……何でだ?ありえね……おっと」
何やらキャラ崩壊みたいな口調になったが奨は口を尖らせ気を持ち直した
危ない危ない。飲まれるところだった
そして、歩き出して中に入った
そこからは一方通行だ。入ってから受付で己の名と受験番号を言って試験会場の待合室で待つ
案外バレなかったと奨は思う
魔力無しの自分は、意外と有名らしく名前を変えただけでは、危ないと思っていたからだ。まぁバレても誤魔化せたから余り偽名に力を入れなかったが
「オッス、俺はガウス。アンタは入学試験参加者だよな?
名前は?」
待合室の端でゆっくりしていた奨は、金髪の少年に声をかけられた
が、奨は軽く驚いていた
「良く解ったな…俺は…」
「ガウス……ガウス・クローデア」
自己紹介する前に呼ばれたみたいだ。ガウスは呼ばれたと同時にまた会おうと言って試験を受けに行ってしまった
ガウスが行った部屋を奨は見て天井に視線を向けボソッと一言
良く俺に気付けたな……と
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