prologue

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―聖イクシード教会― ある一人の少年が、白い法衣を纏った男― この教団のリーダーと思われる者に話し掛けてきた。 「最近、魔族達の動きがないみたいですね?」 「そうだな。この間の戦いでかなりの戦力を消耗しているはずだからな。そう簡単にはこれないのだろう」 このリーダーの名前は【アデュウ・ベルハイム】。25歳。彼は聖イクシード教会教団のリーダーであり表向きは教会の神父。 そして、アデュウに話し掛けてきた少年こそ主人公の一人で、名前は【桐谷 憂】16歳の少年だ。 憂は置かれた木製の椅子に腰掛け、天井にある日の光で色を変えるテラスを見上げ話し始める。 「何故、他の教団は動かないんです?」 その質問を聞いたアデュウは机に置かれた本を取りページを見ながら答える。 「それは出来ないんだ」 憂は疑問の表情を見せ首を傾ける。 「我々教団は個々の判断では動けないのだ」 そう、聖イクシード教団を含め他の教団も各リーダー(ハイペリオン)クラスの評議会のうえ、教皇の命が下された時に始めて動く事が許されるのだ。
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