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優と沙夜がこちら側に来た…
いや、正確には召喚されたのは今から約3ヶ月前の事である。
――3ヶ月前――
その時が来るまでは、俺達は普通の当たり前の日常を過ごしていた。
その日の事はハッキリと覚えてる。
俺と沙夜は学校から一緒に下校していたんだ。
夕日はまださほど低い位置ではなかった。
オレンジ色のどこか暖かい光が街全体を包んで、心地よかった。
沙夜と俺は幼なじみで今は付き合っている、彼氏彼女の関係だ。
いつものように帰っている同じ道なのに、俺にはその時、変な感覚を覚えていた。
だが俺は、疲れているのだと思いそのまま普段通りに歩いている。
ふと隣を通り過ぎる男…
何となくその男を見ると、ジャケットのそでから出ている指に緑色をした液体が付着しているのが分かった。
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