prologue

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それが何なのかは分からなかったがあまり気には止めなかった。 「ねぇ、ちゃんと前見て歩かないとこけるよ?じいちゃん」 「じいちゃんじゃないっつうの!?」 「だってフラフラ歩くんだもん、優は」 じいちゃんと言う言葉に敏感に反応を見せる優。 その様子を満面の笑みと、小さなガッツポーズで見ている沙夜。 「なあ、沙夜。さっきの男の足元見たか?」 「うん。優も気づいた?」 「ああ、なくちゃならないもんが無かったよな」 まだ日の沈まぬ赤焼けの道になければならないモノを二人は見ている。 影だ……… 「もしかして…」 「もしかして?」 二人はお互いに顔を見合わせる。 そして… 「オバケ!?」 意外に発想が子供じみた二人の答え。
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