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聖志郎「詠は、大丈夫か?」
詠「僕があの程度で怖がるわけないでしょ」
見え透いた嘘、詠は誰かに甘える事をしない。軍師としては必要な気質かもしれないけど、俺は詠に抱え込んでほしくなく。
そっと、俺の腕の中へ抱き寄せた
詠「ちょ、な、なな何してんのよ!?」
聖志郎「もういい・・・・詠が甘えられないなら無理矢理にでも甘えられる場所を作ってやる。詠が抱え込んむ事は無いんだ・・・・もういいんだよ・・・・」
俺は震える詠を強く抱きしめた。気持ちが伝わるように、心を暖めるように。
詠「うぅ・・・・ぐ・・・・」
詠は泣いていた、彼女が見せたことの無い弱さ、涙、甘え下手の彼女の精一杯の甘えだ。
俺は詠の震えが止まるまで抱きしめていた・・・・
彼女の震えが止まったので立とうとすると
詠「ま、待ちなさいよ!」
聖志郎「ん?どうかしたのか?」
詠「も、もう少しこのまま・・・・」
後半は聞こえなかったが、言いたい事は通じた。
俺はしばらく、詠を抱きしめていた。
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