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俺はこの町で育った。
物心着いた頃にはお袋は居なかったし、小さい頃、親父は女を作って出て行った。
当時まだ幼稚園児だった俺と、年の離れた高校生の兄貴。兄貴はその時高校生だったが中退し、消えちまった親父の代わりに油にまみれて俺を育てた。
奴は自分の夢俺に背負わせて、叶えられなかった事に対する思いを今も心を誤魔化している。
金が兄貴を変えちまった。兄貴の夢も何もかも変えちまった。
俺は絶対そうならない。必ずこの手に大金を掴んでやる。そう幼心に誓った。
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