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そんな燃えていた思いを持った同期であり友人が、先日自殺した。遺書にはこう書かれていたらしい。
「果てしなく続く生存競争に走り疲れてしまった」
良い奴だった。同い年のくせに家庭を持っていて、将来の有望株だった。そんな奴が、きっと相談出来なかったのだろう。愛する妻や子ども、真面目に取り組んでいた仕事を投げ出し逝った。
悲しかった。だけどもそんな思いを社会は配慮してはくれない。心の中にある空白を埋めようと、山の様な仕事を抱え込んで凌いだ。豊かな国のはずなのに、頼りない部分がある。人を人と見ていない。利益だけを追求する。だから友人は疲れきって自ら命を絶った。そんな国に、何を賭け何を夢見たら良いのだろう。俺は分からない。
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