第1章

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「そんなの後だ!今は逃げるぞ!」 「きゃっ!ちょっと…」 俺は少女の手を掴むと、強引にたたせて廊下へと走り出した。 教室から出た時ちょうど化け物が大鎌を床から抜いたところだった。 俺は少女の手をひいて教室を出ると廊下を走り階段を駆け降りた。 俺は階段を振り返ったが化け物は追ってきていない。 「ハァハァ…私は大丈夫ですからあなただけ逃げて下さい」 息を切らしながら少女はそんな事を言ってきた。 「何言ってんだよ!とりあえず外にでるぞ」 俺は正面玄関まで1階の廊下を走った。 正面玄関まで行けば外にでられる。 開けっ放しの正面玄関が後10メートル程先に見えてきた。 俺は念のためもう1度後ろを振り返ったが化け物は追ってきていなかった。 俺は安堵のため息をついて前を向いた。 ドサッ、目の前の廊下に天井から黒い何かが落ちてきた。
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