第1章

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目を開けて最初に見たのは、教室の天井だった。 「気がつきましたか?」 横になった状態のままゆっくり視線をうつすと、少女が俺から少し離れたところに座っていた。 「どれくらい俺は眠ってたんだ?」 「そうですね~…だいたい3、4時間くらいですね」 「なにっ!?」 俺は慌ててポケットから携帯を取り出し、時間を確認した。 画面に表示されてる時間は16時30分… 「まじかよ…昼飯食ってねえし、午後の授業受けてねえ」 後でパンでも買って理香あたりにノート借りねえと… 「真面目なんですね」 少女はそう言って隣でクスクス笑っていた。 「何がおかしいんだよ?」 俺は馬鹿にされてるようで、少しムスッとして聞いた。
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