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銃を握りしめて、僕は物陰から飛び出した。 仲間の制止する声なんか聞こえやしない。 僕の耳は、あの忌々しい咀嚼音に支配されてしまったようだ。 「止まれ、松田。行くんじゃない!」 あの怪物が恐ろしい敵だって事くらい、僕も知ってる。 でも、だからと言って……仲間が食われる様を大人しく見ているだけなんて、嫌なんだ。 駆け出した足は止まるどころか速度を上げ、あの嫌な音は少しずつ大きくなっていった。
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