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無論、聞いて流す。
こっちだってあの後アラセマの連中にフルボッコされたんだぜ。
ちっとばかし八つ当た……ゲフンゲフン、「教育」に熱が篭もった位どうって事無いだろう?
まあそんな事はどうでもいい。
今、俺達はラースナウアに向かっている。
この自称考古学博士に護衛を頼まれたからだが……たった300zidのはした金の為に仕事を請けなければならないとは、情けない。
だが、そんなはした金ですら、今の俺には貴重な収入なのだ。
(……言えた立場では無い、か)
自嘲気味に口角を上げ、ふと足を止める。
少し距離の開いた依頼主を振り返り見やると。
「ギャー―ッ!」
亜獣に襲われまくっていた。
どうやら血の臭いに誘われ寄って来たらしい。
「…………」
手近な岩に腰を下ろす。
亜獣共の腹が満たされるまで、とりあえず小休止とするか。
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