第三者からの睦月咲春

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「…また来たのか」 溜め息をつきながら俺に言う睦月咲春。 ウチでいう最高権力者だ。 んで、俺は神無月幾年。 多分睦月とは星の次ぐらいに付き合いが長いんじゃないかと自分で思う。 「睦月と違って神無月は仕事少ねぇのよ。大方睦月に回るからな」 睦月が一番なら神無月は十番、下から三番目だから仕事は少ない。 霜月や師走はもっと少ねぇんだろうなぁ、羨ましい。 睦月の場合は睦月家の仕事に医者の仕事、睦月が星用に作ってる健康書の確認。 コイツ、暇がねぇだろうなぁ。 「暇なら丁度良い、手伝え」 そう、コイツは仕事が多くて手が回らない時は俺を余すことなく使う。 けど、俺と一番近い年齢のヤツはやっぱり睦月で、卯月も近いけど、アイツはお堅いヤツだからな。 頭脳の面では睦月の次くらいなんじゃねぇの? 正直、睦月は化け物だ。 苦手分野は俺の知る限りでは人付き合いしかない。 大抵は一人で熟(コナ)すが、もう睦月も二十三。 青春とかする歳ではねぇな。 あぁ、俺が言える事じゃねぇよな。 俺の年齢?二十七。 ヤベェ三十路がすぐそこだ。 「何をブツブツ言っている。動け、働け」 後さ、コイツ疑問でもクエスチョンマーク付かねぇよな。 アレか、台詞で睦月が如何(イカ)に淡々と話すのか、表現しようってか?
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