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-タッタッタッタッ-
「ハァハァハァ……逃げ切れたか?」
辺りを見回してみる。どうやら一応は大丈夫…
-ヒュンッ-
「残念、逃げ切れてなんかいないよ」
じゃなかったようだ……
「悪いけど、こちらにも事情があるんだ。君には消えてもらう」
「…くっ……」
恐怖と混乱によってなのか、声が出てこない。
「…………」
僕を追ってきた少年-いや、容姿を見ると青年といっていいかもしれない-がなにか呟いたかと思うと彼の手にはいつの間にか鎌の形状をしたものがあった。しかも何やら電気のようなものを帯びている。
黒い服とマントを着用しているということもあり彼の姿はまるで死に神のようであった。
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