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「本当ですか?…ぐす」
「本当だってば、ほら!月に人が住んでるんだろ?そんなものこの時代の技術じゃチョチョイのチョイじゃないか。空から人が降って来たって何にもおかしかないわ…は…ははは」
そんなひかるを見て何故か愛流は、冷ややかな眼差しを送っていた。
(ヤバい…何か変な事言ったかな?…)
ひかるは、焦りのあまり彼女に視線を合わす事が出来ず、目線をそらせた。
「やったー♪バンバンザイです~御主人様」
「はっ…御主人様って…いつからお前の御主人様だ!」
(って言うかコイツもう泣き止んでる…しかも涙なんて流れてないじゃないか💢女の子の常套手段か…してやられたな)
ひかるは、気を取り戻して再び質問をし始めた。
「ところで何で日本語が喋れるの?」
「ん…!?私たちは、生まれて元よりこの言語で喋ってますわ」
(と言う事は、月面秘密施設の持ち主は日本人と言う事か…)
「私…」
突如愛流が、辛辣な顔をして話し始めた。
「どうした?」
「月面に帰りたいで御座います!」
彼女は豹変してひかるにしがみつきながら、地団駄を踏んだ。
「一緒に探して下さいまし!月に帰る方法を!」
「わっ!」
ひかるは、突然の事に驚くのと同時に生まれて始めて女の子に抱きつかれた為に、顔を真っ赤に赤らめ跳ね上がった。
「そ…そ…そ…そうだな…。と…とりあえずは、先ずは帰る方法を探さなくちゃ…な」
「ありがとうですぅ!」
ギュッ…ムニュ
愛流は、喜びのあまり、更に強く彼を抱きしめた。その彼女の胸の弾力が、直接ひかるの体へと伝わる。
「わ…わっかりま…し…た…」
ひかるは顔を赤らめながら、放心状態に陥っていた。
こうして、不思議っ子愛流とひかるの不思議な学園生活が始まったのだ。
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