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「よっ♪」
そして続け様に片方の手のひらを掲げ、挨拶をしてきた。
呆気に取られていたひかるであったが、咄嗟に彼も片腕を上げ挨拶をした。
「よ…よ…よう」
「ところで…」
「あ…はい!」
「ここはどこでしょうか?」
彼女は、本当にここがどこかわからないようで、周りをキョロキョロと見渡していた。
「こ…ここですか?こ…ここは日本の東京…」
ひかるは、恐る恐る答えた。
「日本?東京?」
彼女は指をくわえながら首を傾げた。
どうやら、ひかるの言っている意味がわからないらしい。
彼女は、どこの人だ?地底人?いや、空から落ちてきたからそれはないか。だったら…しかし、言葉は日本語を話しているから日本人である可能性は高い…
「う"えェェェ!!」
何やかんや考えていると彼女が、突如喚き始めた。ひかるは再び…三度か…驚かされた。
「ど…どうしたの?」
「東京って言うと、ここは地球って事ですよね?」
また不思議な事を…。ひかるは、そのまま頷いた。
「そうだけど…それが、何か?」
「びぇぇぇ!やっぱり…」
彼女は、その言葉に頭を抱えてもんどり打った後にすぐさま落ち込む姿をとった。しばらくして再び辺りを見渡し始めた彼女が言った。
「とりあえず…あなたが、助けてくれたんですね」
また唐突な意味のわからない言動。ひかるは、どう言おうか一瞬迷ったが、そう言う事にしとけば何かと得があるかも知れないと思ってこう答えた。
「え!?まあ…まあ、そんなとこかな…は…ははは」
「ありがとう!ところでお名前は?」
そう言いながら、目を輝かし、ひかるに手を差し伸べる彼女。
ひかるもそれに反応するように彼女の手を握った。
「曽根川…ひかる…デス…」
彼女に引っ張られ起き上がったひかるが、今度は反対に問いかけた。
「君の名前は?」
「私の名前?そうね…」
彼女は再び辺りを見渡すと、カプセルに書いてあった文字を見つけこう答えた。
「AIRU…アイルです!」
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