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レコーディング室に入り
いつも通りにプロデューサーと打ち合わせ
俺は、自由に歌うことが許されない
俺の歌いたい歌はこんなんじゃない
音楽が流れ始める
俺はー…
誰のために歌ってる?
「赤西くん?もうメロディー流れてるよ?」
プロデューサーの声が聞こえてハッとなった
「すみません、もう一度お願いします」
またメロディーが流れ始める
歌わなきゃいけないのに、声が出ない
「赤西くん?」
「赤西?」
プロデューサーの声とマネージャー中丸の声が響く
「……えません」
「……え?」
「……歌え、ません」
俺はこの日、
"歌"を失った
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