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「ありがとう。コレでは母も成仏できます。ありがとうございました。」 「いや、たいしたことしてないよ。もっと早く見つかっていれば……。」 「いいえ、あなたのせいじゃないわ。そんなに、気にしないで。」 「・・・そうだね。ところで、君は・・・これからどうするの?」 「そうね。もう、あの場所には帰らないわ。ここには母が眠っているし。・・・それに・・・。」 「それに?」 彼女はそっと耳元に近づいた。そして、ささやくように 「・・・頼れる飼い主さんもいるから・・・。」 飼い主・・・そういうことか。 「・・・まあいいさ。たまに魚を分けてやるくらいなら。」 「やっぱり・・・いい人ね、あなたって。」 「普段からよく言われるよ。皆にさ。」 「フフッ・・・。」 「ハハッ・・・。」
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