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「かーーいーーりーーー!」
「何だ、夕。寝てて話を聞いてなかったのか?」
「うぐッ。よ、よく分かったな……」
「当たり前だ。何年一緒にいると思っている?」
まいったな……。
俺の行動パターンが読まれていたとは予想外だ。
「まぁそれはいいとして
今からそれぞれの教室に行くらしい。クラス割りは出入り口のとこで分かるそうだ」
なるほど。なにはともあれ行ってみますか。とりあえず。
……ふぅ。
やっと取れたぜこのやろう。
みんな一気に集まってたから大変だったよ。
例えるならあれだ。
人がゴミのようでしたね。バーゲンセールかっつーの。名簿は逃げないから。
「夕、名簿取れたか?」
「ばっちし。しかも俺とお前、また同じクラスらしいぞ」
「……本当か? これで十年間全部同じクラスではないか」
「もうここまできたら誰かの陰謀としか思えねぇよ」
「確かにな」
「…………」
「…………」
「あっはっは」
「ハッハッハ」
とりあえず、二人共笑うしかなかった。てか陰謀って、我ながらいい線いってると思うんだよ。
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