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「な、なんだよ一体!」
「油断大敵ー!」
「愛流(アイル)。助かったわ」
その会話の流れから先程の火の玉を放ったのが、今現れた者からであることは想像出来た。
その人物もまた少女で、青緑の瞳で大きな目が少し垂れていた。茶色のショートボブでくるりと立っている前髪が特徴的だった。
「大丈夫ですか?」
「ひかる。遅かったわね」
またしても一人。外見からは男か女かはわからないが、行人よりも若い年頃のように見える。
ダークブラウンのショートヘアーで大人しそうな感じが見てとれた。茶色い瞳で少し目は垂れている。
「玲奈(レイナ)に追いつけるわけないじゃん」
愛流は金髪の美少女のことを玲奈と呼んだ。
その愛流だが、先程の火の玉を放った武器のような物は何一つ持っていなかった。
当然のように行人は疑問に思う。あれは何だったのかと。
「お前ら何者だ?」
「それを聞きたいのはこっちよ!このパギア草原で何してんの?しかも一人で。見たところあんまり強そうに見えないし」
「パギア草原?」
「この国の人間じゃないの?」
「難民でしょうか?」
「それにしたって変だよ!」
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