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その夜
泊まる場所がない。
「救世主様、家に泊まっていかない?」
このフレーズはない。
救世主としてくれるなら何だその態度は?
視線が冷たい。
テンビに美味しいところを持って行かれそうだ。
リアル過ぎる……。
夢をずっと見てたい。
ビャッコは現実に恐怖した。
これでは日本に帰るどころか救世主になれない。
奴より先に街を救わなければ。
でも、泊まる場所がない。
このまま野宿だろうか?
長老はテンビしか泊めてくれなかった。
どうすればいいんだ?
「あの~、泊めさせてくれませんか?」
「嫌ですよ」
「家が狭いんで……」
「あなた、本当に救世主ですか?」
のような答えが返った。
(最後のはないだろ…)
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