第ニ話ー身の程を知れ!

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「あ、そうか。フムフム、今回はこう言うタイプの人なんだね」 よっ、と言い幼なじみキャラが部屋に入ってくる。 「私の名前は天見愛流(アマミアイル)だよ?よろしく……主人公君??」 「えっ、あ~二ノ宮勇希だ。よろしく天見さ――」 「ちがーう!!ア・イ・ル!だよ!?」 「ごめん、アイル!」 「えへへ、よろしい♪今日からよろしくゆーくん♪♪」 天見愛流はその全貌を現して握手をさいそくしてくる。 なんか不自然なやり取りな気がするのは俺だけか?一応、これがゲームでのやり取りなのかもしれないが、なにか引っ掛かる。 けど、ゲームの全容を知らない以上変な事は言えず。 「ゆーくんって……えっ……」 愛流の手を握る為に姿勢を正した時に、今まで逆光で見えなかった愛流の顔が視界に入り固まる。 ハヅキに似ている気がする。 いや、結論を言うと違うのだが、また一瞬だけ三次元の幼なじみのハヅキと面影が重なったのだ。 「ん?私の顔に何かついてるかな?そんなに見られると恥ずかしいんだけど…」 「あ、いや違う違う。よろしくな愛流!」 頬を赤らめるとこを見ると、幼なじみは主人公が好きと言う設定がちゃんとあるようだ。 「う~、お姉ちゃんだけずるい!ユイも自己紹介するもん!」 と、ユイちゃんが頬をプクプク膨らませて自己紹介を始める。 まぁ、メイと同じ五歳だと言うことくらいしか分からなかったは内緒だ。 「さて、そろそろお約束も終わらせて次に行こう!」 「うにゃ、お兄ちゃんなんか汗くさ~い…くちゃいのはいや…」 と、ユイちゃんがまた抱き着いてきて唐突もなく次の展開へと進む。 やっぱりゲームの展開ってこんな感じだよな。 とりあえず、早く俺をこっちに急かした奴を探さないと…。 「そうだな。今日は学校だろ?シャワー浴びてくるよ」 と、空気を読んで部屋から出るのだった。 展開が読めない緊張がリアル過ぎるなぁ。とゲームのハイクオリティーに驚きながら、二人を部屋に残し風呂場へと向かう。
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