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ごめんなさい。
遅刻しました。
と、いうことで現在、学食でお昼ご飯を二人にご馳走して(させていただいて)います。
アルカディアの学食はそこら辺のレストランに負けない味で内容も豪華、種類も豊富なのに凄く安いと評判。
授業がない日でもわざわざ来て食べたいほど。
「それにしても、珍しいですわね。愛流さんが遅刻するなんて。時間だけはしっかりと守るのに。ひかるさんは常習ですけどね」
……なんだろう。玲菜ちゃんは笑顔なのに、背中に寒いものが走ったんだけど。
それなのにその笑顔の先にいるひかるちゃんは、ご飯に向かったまま「朝弱いから仕方ないだろ」って……。
「それは遅刻して良い理由にはなりませんよ?」
玲菜ちゃんの笑顔がさらにキラキラと輝く。
恐いっ! 恐すぎる!
ひかるちゃん、お願いだから気付いてぇ。
「……まぁ、ひかるさんの話しは置いておいて、何かあったのですか? 話したくなければ構いませんが」
諦めたように溜息をつくと、玲菜ちゃんは怪訝そうな顔をして、視線を愛流に戻した。
玲菜ちゃんが元に戻ってくれたのは良かったけど、『何か』かぁ。あったといえばあったけど……。
「んー、ちょっと家でゴタゴタしてね」
せっせとスプーンを口に運んでいたひかるちゃんの手が、ぴたりと止まった。
そして、強張った表情で「大丈夫なのか?」って。
まったく、そんな顔しなくてもいいのに。と、いうかここで手を止めるなら、さっき止まって欲しかったんだけどな。
まぁ、ひかるちゃんの気持ちも分からなくもないけどさ。
「大丈夫だよ。ちょっとした喧嘩みたいなものだったし」
大丈夫と笑顔で念を押すと、不承不承だったけれど頷いてくれた。
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