第一章 終わりと始まりのサイレン

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一弥「下りるとだいたい5時半くらいだから…………家に帰ると6時前くらいだな」 そんな単純な計算をしながら下山する。 家につくと、家の前からなにやら音がする。 「コーン、コーン」 一弥「ん?」 向かいの家の庭をのぞき込むとそこには一弥の幼なじみ、 佐伯亮介。 一弥「リョウ! おはよ」 亮介「お! 一弥おはよ」 一弥が早起きなんて珍しいなぁ だから雪が降ってんのか?」 亮介はニヤニヤしながら言ってくる。 一弥「バーカ💧 こんな日くらい早起きするわ!」 「そうだな 一弥初日の出見に行くの恒例だもんな」 「おぉ んじゃおれもーイッチョ寝てくるわ」 一弥が家に入ろうとしたときだった。 「一弥‼」 亮介が一弥を呼んだ。 近所迷惑なくらいの声の大きさで。 「な、何だよ」 「キャ……キャッチボール…しねぇか?」 「……!?」 「しねぇよ」 すごく声の低いトーンで一弥は冷たく答えた。 「だ…だよな」 ガチャン ……… しようぜ………
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