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あれから一時間は戦いっぱなしだろうか。ふと気がつけば僕のレベルは6にまで上がっていた。
――キュウゥゥ…。
木刀を差し込まれた巨大な芋虫は、身体の力をぐったりと抜き絶命した。
「うん。もう、アタッカーには慣れてきた」
「ライト、様になってきましたわね」
隣では首の折れたオオニワトリの脚を掴み、片手でぶら下げるレイナがいた。
「そろそろ武器を変えたいな…」
「この先に進んだ中腹の宝箱に、ククリ刀があったはずですわ」
森の奥の道を、ニワトリで指す。
たしか、この先は森が切れて渓谷が見えたはず…。
渓谷を繋ぎ合わせるように小さな橋がかけられて、その先が中腹だった気がする。
「うん。じゃあ、そこまで頑張ろう」
「頑張るのはライトではなくて?」
ニワトリを茂みに捨て、僕達は更に奥に進んだ。
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