55人が本棚に入れています
本棚に追加
「仕方がない。他のにしよう。」
天津は肩を落としながら100円のメロンパン(中に小豆入り)を渋々購入し、帰路に着く事にした。
「はぁー…これが俺の朝飯か………おっとと」
コンビニの入口で黒髪の少年とぶつかりかけた。すこし寒気がしたので振り向こうとしたが、朝っぱらから厄介事は御免被りたい天津亮は振り向かず家に向かった。
「はぁー…朝から何てついてないんだ……」
溜め息混じりに自分の不幸を嘆く天津は家で小豆配合メロンパンを頬張りながらテレビのニュースを観ていた。
「謎の死………光学兵器ねー…………ん?」
何か頭に引っ掛かった気がするがとある事を思い出し、その考えが消された。
「マズイ!今日学校だった!!」
朝御飯事件で学校を忘れていた天津亮であった。
「ゼッテー間に合わねぇ!クソ!のんびりできねぇじゃねえか!!」
速効で制服に着替えた天津は大急ぎで家を飛び出した。
…家の鍵を閉めずに。
最初のコメントを投稿しよう!