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「あっ、真木ちゃん?俺、忘れ物しちゃって、悪いけど、届けて来んね?」
警視総監の息子さんからの電話で、何故か!勤務中の俺が、警視総監の息子、魅録の忘れ物を学校に届けることになった。
携帯に電話何回も入れるから、急用かと思いきや、まさかの、忘れ物。
いい加減にしてほしい。
それで、いま
学校なんだが
「広すぎんだよ!」
めちゃくちゃ広くて
全く場所が分からない。
「どうかされました?」
誰もいない廊下で、いきなり後ろから声を掛けられ、振り向くと自分とは真反対の格好いい大人っぽい青年がいた。
ほんとに高校生か?って、疑うほどめっちゃ大人っぽくてびっくりした。
「いや、知人に忘れ物を頼まれて届けに来たんですが、道に迷ってしまって。」
「広いですからねぇ。この学園は。で、何方に?」
「あっ、松竹梅魅録と言う奴に。」
「魅録にですか。なら、僕に着いてきて下さい。」
言われた通りに着いていけば、有閑倶楽部と書かれた扉の前に来た。此処に魅録がいるのか?
ゆっくりとドアを開けてくれて、レディーファーストなんだ、なんて思ったりして、ドアの先には椅子に座って、暢気にメカ作りに励んでいる魅録がいた。
「何してるの?」
「おー!真木ちゃん、良いところに!」
「良いところに!じゃ、ない!」
「真木ちゃん痛い!」
余りにも暢気な魅録に突っ込んだら、ものすごく拗ねた様な表情をされた。こっちのか拗ねる様なことされてるのに、頬を膨らませた。
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