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「父さん、母さん…本当にごめんなさい…」
「親より先に逝っちゃうなんて……お母さんが変わるから…!あなたは生きなさいよ……」
「まだ俺は親父としてお前になにも出来てないんだぞ…!」
母さん、そのお願いは、出来たとしても私には無理です。私は貴女が大好きですから。貴女が死んでしまったら、私も貴女と同じように泣くでしょう。ですから無理です。貴女のご飯が好きでした。貴女の言葉にどれだけ支えられたか解りません私にはもう数える事すら出来ない程支えられています。本当にごめんなさい。
父さん、貴方の力強さが好きでした。不器用で、家族とあまり喋らない人でしたが、貴方は私の一番尊敬する人物です。将来、大人になったら酒を一緒に飲もうなという貴方との約束を…私はどうしても守る事が出来なくなってしまいました。本当にごめんなさい。
「父さん、母さん…親不孝な私を許してください……私は……私はあなた達の子供に生まれて幸せでした。貴方達と…出来ればまだ…すごして………いたかった……!!」
家族全員が涙を流している。でも私の涙は、地面に落ちても何も濡らすことがなく、否応なしに死んだという変わらない事実を突きつけられていた
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