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「あの…もしかして…さっき家の前でウロウロしてたのは…」
あ、見られてたんだ…まあ隠しても仕方ないし正直に言おう。
「うん。多分想像してる通りだと思うけど…両親へ死んだって報告しようかなってさ……でもいざ家の前に立ってみると…どうしても入っていけなくてね…」
困ったね、と少し自嘲気味に笑って見せた。
ひかるさんは考え事をしてるみたいだ。どうしたんだろう…?
「どうかした?」
「うーん…じゃあ僕が協力してあげるよ」
は?
「1人じゃ恐いんでしょ?だったら僕が手伝ってあげるよ」
「え…いや…でも…」
「君は物に触れないみたいだし…それに悪いことしちゃったからさ…僕が君の手になるよ」
「そんな…悪いよ…」
「僕がしたいんだよ!だって僕は君が見えるんだからさ!君の力になりたいんだ!」
…なんて良い人なんだ…そんな人の名前すら覚えてなかったなんて…私は本当に悪いことしたな
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