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「だれが帰らないって??」
ガタッという音と一緒に、聞き慣れたダミ声が聞こえた。
勢い良く振り返ると、ボサボサ頭を掻きながら母さんが私を見ていた。
「お…起きたの?」
「う~ん、ちゃんと布団で寝直そうと思ってね。」
「あ、そうなんだ。それが良いよ。風邪引くし。」
中途半端に目覚めてしまったせいか、母さんの目は半分も開いていなかった。おまけに、体に力が入らないのか、グダグダのその肢体を柱で支えていた。
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