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その新聞の見出しは、「真夜中の強盗、死体で発見される」というものだった。
「確か、ニュースでやってた」
私はその記事が朝のニュースでやってたのをみた。確か、資産家の家に忍びこんだ強盗が遺体で発見されたって内容だったはず。
「えっと、警察は犯人が家主を殺害したあと、誤って発泡した弾が犯人に当たったものとして、事故として処理したとのこと?」
幾ら何でも、誤って撃った弾が犯人に当たるなんて、普通は有り得ない。
なんて考えてると、黒崎君が寝返りをうつ。
その腰に、「何か」が見えた。
その瞬間、私の心臓が危険だと感じた。何故かはわからないけどそう感じた。
その「何か」は銃の形に見える。詳しくはわからないけど、やはり拳銃の形をしている。
心臓の鼓動が怖いくらいに早い。
「ハァ、ハァ、ハァ」
上手く呼吸ができない。
実際は玩具かもしれないし、そもそもが勘違いなのかもしれない。
けれど、私の体は今すぐ此処から逃げろと警告している。
「何も見てない、何もなかった」
私は自分にそういい聞かせ、そのまま此処から立ち去ろうとする。
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